プリザーブドフラワーは高い?

この業界が長くなってくると比較的よく聞く話題の一つに「プリザーブドフラワーはとにかく高価である」というのがあります。勿論私たちや業界に携わっている人から見ればプリザーブドフラワーの価格平均というのはかなり妥当な価格なのですが、プリザーブド加工品について詳しくない人が見るとどうしてもプリザーブドフラワーは高く見えてしまうようです。ただ私たちも時々一般の人から見たらプリザーブド加工品は高く見えるという事実を忘れてしまいがちなので今一度その事について振り返ってみたいと思います。


プリザーブドフラワーと生花の対比

そもそも全く同じ花の種類と数を使って生花のアレンジを作った場合とそれらをプリザーブド加工してアレンジを作った場合では生成コストが凡そ3倍から5倍プリザーブド加工品のほうが高くなり、プリザーブド加工品の販売価格にも大きく影響しています。これはまずプリザーブド加工に使用する薬品自体が安価ではないこと、また加工を施した生花のうち何本かは失敗してしまうことが理由としてあげられます。ただ完成品を見る限りプリザーブド加工品は生花と遜色の無い美しい花ではあるのですが、言ってしまえば枯れない事以外は生花と「殆ど一緒」に見えるという事です。一部生花では難しいアレンジや色をした商品もありますが、どうしてもプリザーブド加工品は生花と比較されがちで「同じような見た目」なら安い生花のほうがいいんじゃない?という結論に一般ユーザーは陥りやすいのです。当然生花と同じような価格帯のプリザーブド加工品を見ると生花と比べ花の数が少なく、またサイズも小さくなってしまいがちであるが故プリザーブドフラワーは高いという印象を与えがちです。

このような事から確かにあげた「瞬間」だけを切り抜いた場合正直余程特殊なアレンジでもない限りプリザーブド品に勝ち目はありません。ただし長くて1週間程度しか美しい状態を保てない生花に比べ、プリザーブド加工品は1年から数年美しい状態が保たれます。単純計算ではありますが3週間以上飾っておけば生花よりお得という計算になります。またプリザーブドは臭いや花粉がなく水遣りやお手入れの不要の飾って置きやすいお花です。購入される際にはあくまでお花ではなく「プリザーブドフラワー」として購入しその特異性に目を向けてあげる事が大事だと思います。また誰かに贈る際にもプリザーブドフラワーはこういうすごいお花であって普通の生花ではないという点を強調する事で贈る側と贈られる側の間に齟齬が生まれにくいかと思います。