お正月とお花

正月までもう残りあと何日かですね!はい?クリスマス?知らない子ですねぇ。「お花を贈る」という習慣は社会的に見ると西洋的なイメージがどちらかと言えば強いようですが、日本でもお花は縁起物として古くから親しまれています。例えば「国民の祝日」の一つである「元旦」を祝う文化はかなり昔から存在し、年賀状や御節といった正月文化に並び「門松を正月には飾る文化」が継承されています。良い神様に家を訪れてもらいこれから来る1年を幸福なものにしてもらう為、門松はそんな神様の寄り代として正月の居間や玄関を飾られています。松や竹が門松や正月飾りには主によく利用されており、言い方を選ばなければ「地味」ではありますが、広義にはこれもお花を飾る文化と言えましょう。


お正月に飾るお花

さて上記でも触れましたが門松をはじめとしたお正月を祝うお花は何でも良いというわけではありません。勿論飾ってはいけないお花がある、というわけではありませんがお正月を祝うのに相応しいお花(植物)があるというのもまた事実です。例えば前述の松や竹はお正月飾りや門松としてポピュラーでありよく用いられています。松は「神の宿る木」として古くから言われている他、冬場でも綺麗な緑色の葉をつけて元気に育つ事から健康と長寿を祝う植物として親しまれています。また竹は短い期間でよく育ち丈夫である事から強い生命力と困難を押しのける力があるとされています。またお花らしい所で言うならば牡丹(葉牡丹)が昔希少であった事から縁起物としてよく用いられている他、小さくて可愛らしい赤色の実をたくさん付ける千両は、家に富を招くという事でよく正月飾りに用いられています。


角松とプリザーブドフラワー

なおプリザーブドフラワーとしては竹や松、葉牡丹や千両のいずれもまだまだ普及率が高くありません。というのもこれらはいずれも冬に咲く元から丈夫な植物である事から枯れにくく、それほどお花を長持ちさせるプリザーブドフラワーの加工を必要としていないからです。また正月の終わりにはどんと焼きなどで焼いてしまうまでを一連の角松文化と考える場合もある為です。ただ少ないとは言え、そういった加工の施されたおしゃれな正月飾りは少しずつですが増えてきているようです。